誰が俺を殺しえようか? 〜あ・ら・す・じ〜

天下三分の計により、天下は魏、呉、蜀の三国になっていた

その三国の内・蜀での、ある晩のことでございました

 ぐわあああああああああああああっ!!!
 突然聞こえた悲鳴。それは、蜀現主である劉備玄徳の寝所の方から聞こえてきた。駆けつける重臣たち。そこには、うつ伏せに倒れ伏している劉備玄徳の姿があった。
張飛「兄貴ィィィィィィッッ!?」
趙雲「ああぁぁぁ…殿ぉぉ…。やっぱり夜のお遊びが過ぎましたよぉ…」
孔明「お、お二方、落ち着いて下さい。劉備様はまだ生きておられます!」
 直後、倒れ伏した劉備の体から、ぶわっと何かが浮き上がった。
劉備「……うむむむ」
趙雲「ちょ!? 殿、魂出てる!?」
 ごくりと息の呑む重臣たち。
劉備「私はどうなってしまったんだ…?」
孔明「劉備様…。大変申し上げにくいことですが…」
 孔明はそう言いながらゆっくりと劉備の一点を指刺す。
張飛「ああ!?」
趙雲「そんな…。まさか!?」
 劉備のバカみたいに長い耳たぶがない!?
孔明「何者かが、劉備様の耳たぶを奪っていったのです…。劉備様の幽体剥離はそのためでしょう…
張飛「…ホントかそれ?」
劉備「突然のことで何も見ることは出来なかった。…が、今の各国の情勢を考えれば」
孔明「他国の刺客より、内部の裏切り者…」
劉備「悲しいことだが」
孔明「探し出しましょう、裏切り者を。そして…」
張飛「兄貴の耳たぶを取り返す!」
趙雲「仕方ない。今度ばかりは協力してやろう虎髭」
 こうして蜀陣営に、かつてない混乱が訪れることになった。一体、誰が裏切り者なのか? 誰が味方なのか?
 待つものは疑心暗鬼。得るべきは信用。
 重臣たちを待つのは濡れ衣の死か、潔白の生か。そして裏切り者を待つのは果たして背徳の死か、我欲の生か…。

これは、劉備の命とも言える、耳たぶを取り戻す戦い。

そして、許されざる行為を行った、裏切り者を見つけ出すための戦いである―――。

(※実際のゲーム内の目的とは、わずかに異なります)



カード紹介へルール紹介へ

copyright(c) Soumeitei Co.LTD,2008