偲蜀伝

偲蜀伝あらすじ


 劉備玄徳は、関羽、張飛という義兄弟と共に乱世の中を翻弄されながらも、数多の豪傑たちに助けられながら一大勢力を築いた。

 五虎大将軍、名軍師・諸葛亮などの才ある者たちが築いた蜀という国。だが、最も中心となった劉備、関羽、張飛は建国を前後して相次いで亡くなる。

 劉備たちが築き、残していったもの。それを受け継いだ者たちは、何を思い蜀に尽くしたのか。死後、思と諡された二代目皇帝・劉禅公嗣は、残された人間、意志にどのように影響され、蜀の滅亡という結果を生み出していくのか。

 思・劉禅の成長に触れながら、蜀武将の人物伝によって描かれた物語。草命庭の第一作目です。


目次                    簡易年表



張任さん

忠悟の将

  〜張任伝〜



馬謖幼常


継軍師

  〜馬謖伝〜     


王平子均




飛人歌

  〜王平伝〜







姜維伯約

桃園昇華

〜姜維・劉禅伝〜




劉禅公嗣


閑話休題

  〜劉禅伝〜





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211年







228年








243年









263年









264年
 荊州南部を得ることによって流浪の客将を脱した劉備軍は、遂に天下三分のための第三の地、益州を手に入れるために動く。
 侵攻する劉備に対して、益州の武将・張任は抵抗の意思を表す。


 劉備亡きあと、その意思を継いだ諸葛亮は、出師の表を蜀皇帝・劉禅に提出、魏を討つための北伐軍を動かす。
 その途上、前線基地を確保するため、諸葛亮は街亭に愛弟子、馬謖を向かわせる。


 諸葛亮亡き後、蜀の動きは沈静化し、守りを固めていた頃。
 再び北伐の声が蜀内部に上がる中、かつて魏からの大攻勢を退けた魏からの降将・王平は、その天命を全うしようとしていた。




 諸葛亮までも失い、蜀は混迷の時代を迎えていた。
 その中で、魏からの降将・姜維は、自らの君主である劉禅と共に答えを見出し、すれ違いながらも自身は戦い続けることを誓う。




 義兄弟と共に立ち上がり、乱世を駆けた劉備。そしてそれを支えた軍師・諸葛亮。
 数多の武将を失い、それらの思いが込められた蜀という国は、劉禅の答えと共に消えた。






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